いまいち×2

蕪木統文『スプリング・タイム』(ガガガ文庫)

 最近、会話の軽妙さとかキャッチボール的上手さとかでサクサク読み進められる作品が多いだけに、本作の、読みにくさと噛みあわなさを凝縮したような鬱陶しい会話はむしろ一回りして新鮮、なわけあるかい。ネタもストーリーもオチも良いんだけど、ともかく会話があわなすぎてNG。前作の感想で何人もが同じような批判してるの見て笑ってしまった。先日とは逆の意味で、新しい作家さんに手を出すときぐらいはggrks >俺。

ウルトラマンメビウス外伝 ゴーストリバース STAGE1 暗黒の墓場』(バンダイビジュアル)

 殺陣は異様に格好いいが、着ぐるみ撮影の部分とCGの地面がまるで馴染んでないな、何という浮きっぷり。何というか、遠近感がめちゃくちゃ? メイキングを見ると、従来のように「着ぐるみと触れる部分はミニチュアで、周囲をCGで埋める」とかじゃなく着ぐるみ以外はすべてCGのようだけど、まさにその従来型から変更された「着ぐるみと触れる部分」のCGの距離感がおかしい感じ。音楽の軽さ((メビウス本編のBGMをシンセアレンジしたもの。大怪獣バトル第一期に対するNEOの軽さみたいな雰囲気。主題歌も軽いなぁ……))とも相俟って、正直な印象としては「ぺらぺら」。馴染ませる時間と予算がなかっただけで、映画では殺陣の格好良さはそのままに違和感のない映像になっているものと信じよう……信じたいなぁ。