『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』試写会見てきた(反転部ネタバレ)

 良くできてたとは思う。M78世界と大怪獣バトルを繋いできちんと次へ繋ぐストーリーをきちんと尺に収めて、説明不足にならないだけの情報量を保ちながら見てる子どもが飽きないペースでバトルを入れてく、という観点からは満点。アクションもフルCGの新しい絵もゴーストリバースのような馴染まなさや軽さを感じさせない良い出来だと思うし、*1 ラスボスのウニョウニョとした気持ち悪さは良くできてる。*2 アスカが完全にお笑い要員だったりダイナがすっかり「通りすがりのウルトラマン」」なのも、まあ予想の範疇。ブレスレット兄さんがブレスレットをはね飛ばされた途端に役に立たなくなるのもゼノンさんが完全に雑魚なのもマニアックに笑える。心配されてた声も、ベリアルは問題なし、キングも「素人にしてはよくやってる。聞くに堪えないわけではない」水準はクリア。演説慣れしてるからかね。
 が、ラストに目を光らせた演出と母の声で大減点。特に前者、『スタートレックII カーンの逆襲』のラストのジェネシス惑星上の描写みたいな、「とにかくなんでも良いから次に繋ぐことのできそうなネタを放り込んでおけ」的演出のつもりなんだろうけど、そういう悲劇に終わった本編の最後に「あれ、ひょっとして」という期待を残すものの真逆。最後に観客に「あれだけみんなで頑張ったのに、結局じゃ悪を倒しきれませんできた」という印象を残してどうする。実に脱力もの。まさに「蛇足」という言葉の典型的な用例として辞書に載せたいぐらい。

*1:いわば、スタトレに関するエイブラムス版ST11みたいな位置づけの絵作りだな、これは。

*2:アストラvsガッツ星人は鳥肌が立ったよ。