田中ロミオ『人類は衰退しました 5』(ガガガ文庫)
ったくもう、人類はここまで衰退してもなおスクールカーストといじめから逃れられんのか。それともそういう性なんで衰退したのかしら。とか思わず社会派に走りそうになるくらいに、一話目はぐさぐさ刺さる。で、お茶会の裏面を見て更にダークな気分になったところで、妖精さんに癒される、と。分かっちゃいるけど上手い構成だよなぁ。一見、単なる「この世界を舞台にした学園もの」の様を呈しつつも、学校の進級のシステムとかはこの世界ならではのものとして話の根幹をなしてるし最後のオチは妖精さんで締めてくれるし。
一方、二話目は妖精さん分が薄いんじゃない? TILTOWAITOイコール「オヤジギャグですべって(木亥火暴)」とかネタ的には非常にツボだし面白いんだけど、話の面白さの淵源はネタ元のゲームとゲーム機だしオチも妖精さんと無関係、ぶっちゃけ、この世界を舞台にした話である必然性がないんでないの、これ。むー、それとも「リアル妖精さん」のキモさに引いてしまっただけなんやろか >俺。
- 作者: 田中ロミオ,山崎透
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2010/01/19
- メディア: 文庫
- 購入: 17人 クリック: 496回
- この商品を含むブログ (132件) を見る