ブラックホールの自転速度、通説の半分だった : ニュース : 宇宙 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 昨日のプレスリリース(JAXA|巨大ブラックホールの失われたスピン)は、ブルーバックスレベルで脳みそが止まってる俺みたいな読者をも分かったような気にさせる面白さで、ふんふんと頷きながら読んでたけど、「新聞記者フィルタ」を通して自転速度は光速の22%と抜き出されると、ふと不思議に思ってしまった。自転してる物体の速度を光速のような「距離÷時間」の次元で表現する場合、普通は物体表面の速度、つまり「角速度×半径」を使うと思うんだけど、さて、ブラックホールについてこういうことを言う場合、半径ってシュバルツシルト半径でいいのかしら? でもシュバルツシルト半径って何らかの物理的な実体を伴ってるものじゃないわけで、「表面の速度」とは言えないよな。*1
 スピンパラメーター(a*=Jc/GM2)という指標0.44±0.08で質量が太陽の400万倍という数字から、ここで半径になってる距離を算出できるようにも思えるが、相対論的に計算しないといけないような気もするので、迂闊に素人が手を出すのは止めておこう。

*1:てかそもそもその角運動量を担ってる実体ってなんだ? 素粒子のスピンは「実際には何かがクルクル回ってるわけではない。そういう名でそういう測定値が出てくる『属性』だ」と言われてなんとなく納得してたけど、ブラックホールのスピンって、爆発した星や吸い込まれる物質が実際に持ってたものだよな。それが「無限に縮退した何か」に引き継がれてる……まるでイメージできん。