北川拓磨『A&A アンドロイド・アンド・エイリアン 未知との遭遇まさかの境遇』(角川スニーカー文庫)

 凡作。これといって欠点もないが誉めるところもない。「ある日奇妙な女の子が現れ、平凡な男子中高生に妙な力が発現する、学園異能バトルラブコメ」の見本というかテンプレートをそのまま膨らませて板に書いてワックス掛けしたような。
 あと、漢字で表記しないと意味の通じない地口を会話の掛け合いでそのまま使う、って手法、普通の人は気にならないのだなぁ、と改めてしみじみ思う。せめて言い訳的にでも一回くらいは「それは文字で書かないと意味ないだろ」という突っ込みを入れたくならんのかしら?